創設者・稲森紀子のメッセージ

今、世界は地震などの天災や核兵器の脅威にさらされ、経済不況が追い討ちをかけて、人類に襲ってきています。各国の利益だけを追求するのでなく、今地球人として何ができるか、どういう方向に歩むべきか、私なりに考えてみました。

今こそ、さまざまな国や文化や宗教の違いを越えて、宇宙船地球号に乗り合わせた家族だという認識で、人類は目覚めなくてはならない時だと思います。

ちょうど鎖国をしていた日本にアメリカの黒船が来ることで開国し、目を覚まさせてくれたように、認識が変わる時であると思います。日本では明治維新と言いますが、今度のは「世界維新」になると思います。

愛と平和の祈りの中で、地球人は家族であることに目覚めてひとつになることで、国連などでのテーマである人類の世界平和の実現がかなうと思います。

これは一種のルネッサンスであり、自由意志に基づくものであるべきだと思います。かの昔、ギリシャで起こったことが自由の国アメリカで起きるのかもしれません。

私たちの寿命は短いけれど、地球の未来は愛と平和に満ちたものとして長く受け継がれていってほしいものです。

愛と感謝を込めて
稲森 紀子


稲森紀子の紹介

稲森紀子は1956年、東京に生まれました。5人の子どもの母親で、主婦として普通に暮らしていました。しかし、2007年頃から、歩行時にふらつくようになり、その後、徐々に症状は進行し、2009年にはひとりで立ち上がることもできなくなりました。医師から「多系統委縮症のひとつ、線条体黒質変性症です」と告げられました。線条体黒質変性症はパーキンソン病に似ていますが、パーキンソン病よりも進行が速く、やがては死にいたる難病です。「発症後5年くらいしかもたないでしょう」と宣告されました。自らの病のことを知ったとき、彼女はこんな自分であっても残された時間の中で、何かお役に立てることはないか、と考えました。若い頃から親しんでいた演劇や歌を通して、世の中のためになるような活動ができたらと思い、2010年にアマチュア劇団を立ち上げました。最初は数人の仲間だけで始めましたが、2013年現在、百人を超える仲間が集っています。彼女自身、もう声を出すことはできませんが、この活動を通して、世界中に愛と平和を訴えたいと思っています。


稲森紀子は2013年8月26日、帰天いたしました。稲森アートプロジェクトグループは、稲森紀子の遺志を引き継ぎ、世界平和への活動に取り組んでいます。


稲森 紀子