ニューヨークで9/11を体験した元消防士ボブ・クーロン氏からのメッセージと贈物

この機会に少しお話しをさせていただいてから、贈物をIAPGに贈呈したいと思います。まず、この公演は私にとってはとても特別なものです。なぜなら、私はこれまでの人生を戦いの中で過ごしてきました。

戦争のない世界という考え方は何ものにも勝るものです。戦争がないことが、それ自体で良いことなのです。私を信じて頂きたい。それ以外にはありません。また一方で、私が一つ祈り望んでいることは、私や仲間たちのように自国の軍服、あるいは全世界の軍服を着た全ての人々が失業することなのです。

私からの皆さんへの贈物として手渡したいのが、この帽子です。この帽子にはこう書かれています。「FDNY 9/11 ブルックリントリビュートウォーク」この裏には物語があります。ニューヨーク消防局ブルックリン消防隊チーフでイタリア系アメリカ人、また私の友人でもあった者がおりました。9/11での全ての後片付けが終わった辺りで、彼がブルックリンエリアをまとめ、9/11のメモリアルウォークが開催されました。

この帽子は、彼がずっとかぶっていたため、古びており、綺麗ではなく泥が少し付いています。彼はあの記念すべきパレードに参加し、その後も大きな誇りと共にこの帽子をかぶっていました。しかし最後、彼はグラウンドゼロにいた多くの仲間たちと同様にガンで亡くなりました。現場で瓦礫の有害物質を吸入してしまったからなのです。

この帽子は、そのチーフだけでなく、今日演劇で消防士を演じて頂いた方々、そして私と一緒に働いた、真っ先に現場に急行した素晴らしき仲間たちにも語りかけています。ブルックリン消防隊の消防士だけでなく、全ての消防士の記憶として、あなた方に贈ります。

Inamori Art Project Group ニューヨーク公演
ハーレムホスピタル 2018.10.7