昨年からスタートした音楽劇「地球のこどもたち」について、舞台監督の小倉久延さんにインタビューしました。
音楽劇「地球のこどもたち」ができた経緯を教えてください
私たちIAPGは総合芸術を目指しています。最終的にはミュージカルをやりたいという希望がありますが、今回の「音楽劇」はその第一歩になります。歌、太鼓、ダンスユニットを組み合わせ、そこに一部演劇の要素も加えた「音楽劇」にチャレンジしてみたというわけです。これが経緯です。
これまでは4つの音楽ユニットがそれぞれの持ち歌を歌っていましたが、音楽劇というストーリの中に、それぞれの曲に込められたメッセージをつなげて、一つの大きなメッセージにしてみました。そういったことを意図して音楽劇を作っています。
音楽劇「地球のこどもたち」に込められたメッセージとは何ですか?
一言で言えば私たちIAPGの理念でもある、Over the differences〜違いを超えて〜ということになります。「違いを超えて平和を実現していく」、そういうメッセージを音楽劇には込めています。
音楽劇の中に、戦場のシーンがあります。その中で、ある宗教の女性が逃げ惑う場面があるのですが、その女性は逃げ惑うことに疲れ、その場に倒れ込んでしまいます。非常に辛いシーンなのですが、その疲れ果てた女性に救いを差し伸べる人が出てくるわけです。その救いを差し伸べる人とは、これは、その女性とは違った宗教の牧師さんとシスターなのです。
困っている人、助けを求めている人に手を差し伸べることに、宗教の違いは関係ない。これは、私たちが実際に東日本大震災でも経験したことですが、救いの手を差し伸べるのに、人種や宗教、肌の違いは関係が無いのです。
そして、その延長上に、私たちが同じ人間として、「地球のこどもたち」として人種や宗教、肌の違いを超えて(Over the differences)手を取り合っていける世界が実現する。私はそう思います。そういったメッセージを込めているわけです。
音楽劇「地球のこどもたち」に新たな展開があるとお聞きしましたが?
音楽劇に一般の方々が参加できるようにします。「参加型」スタイルの音楽劇です。
これは、「どうやって私たちの思いを多くの方々にお届けできるか?」、「どうやって多くの人と私たちの思いを共有できるのか?」という問いから出ているものです。一般の方々にも実際に音楽劇に参加いただくことで、それら目的を達成できるのでは、と考え、このような参加型のスタイルを取り入れました。
私たちは、このプロジェクトを「アースチルドレンプロジェクト」と名付けています。
わかりました。ありがとうございました。では、最後に一言どうぞ
音楽劇ができてから1年が経過し、その間、何度かブラッシュアップし、より多くの方々に楽しんでいただける演目を日々模索しています。また、今後、演劇部分と音楽部分をより融合し、本格的なミュージカルを目指していきたいと考えています。
多くの人が楽しめて、また、平和の実現に貢献できる演目を常に考え、そして作っていきたいと思っていますので、今後ともどうぞ宜しくお願い致します。
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