劇団オリオンの新作
『The Firefighters』について


なぜ日本の劇団がアメリカで起きたテロを題材にしているのでしょうか?


私たちは、例え世界のどの国に暮らしていても、ひとりひとり誰もが宇宙船地球号の乗組員であり、地球に住まう人々すべてがひとつの家族である、と考えています。

そして地球の上で起きている争いや悲しむべき出来事は、例えそれがどの国で起きようとも自分たちの家族に起こった出来事と同じだと考えています。稲森紀子もそう思っていました。

また、人が人を憎み争う気持ちはいずれ国境を越えて広がってゆきます。だからこそ、日本は今は平和のように見えますが、他の国で起きたテロも決して遠い世界で起きていることではないのです。

しかし、人が人を愛し互いを慈しむ心もまた国境を越えて広がる力がある、と信じています。私たちは海を越えて広がる憎しみよりも強く速く愛と平和への祈りを届けたいのです。




IAPGは「愛と平和」を伝えていきたいとありますが、『The Firefighters』ではそれをどんな風に伝えているのでしょうか?


『The Firefighters』は、テロ事件で救出活動に携わった消防士たちとその家族の勇気と悲しみ、その思いを描いた物語になっています。

2012年に、私たちは、実際に救出活動の拠点となった教会を訪れました。多くの消防士たちの遺品が残されており、祈りを捧げるうちに彼らの残した思いに心を揺さぶられるような気がしました。そのときに、この物語の着想を得たのです。

人が人に対するとき、この消防士たちと同じく、自分がどうなろうとも他の人を救いたい、助けたいという『勇気』や『愛』の心が誰の心にも宿っていると信じます。自分の主張や利益を優先し他との違いを認めないのではなく、その思いを世界中の人々が共有すればこのような愚かな争いはなくなるのではないでしょうか。その思いこそが『愛と平和の祈り』そのものであると信じています。この物語に出てくる人々の生き様を通じてそれをお伝えできれば、と考えています。




2014年のニューヨークでは初の英語劇に挑戦。どんな苦労がありましたか? メンバーは普段から英語が得意なのでしょうか?


英語の苦手なメンバーがほとんどなので、英語上演が決まったときは、『本当に出来るだろうか』という不安の声も多くありました。

しかし、海外在住歴のあるメンバーが中心となって、英語の特訓を行うことで、苦手だったメンバーもめきめき上達していきました。

また、言語だけでなく、日本人がアメリカ人を演じる点についても、文化や国民性の違いによる苦労もありました。

そして、映画やドラマで研究したり、アメリカ人になりきる努力もしました。しかし例え、文化や風習や言語は違っても人として大切な心は同じであり、そういった違いを超えて伝わるもののはずだと思っています。それを確かに伝える為だと思えばそれらの苦労や努力はけっして苦しいことではなく、むしろ充実した時間でした。

これからもますます英語を研鑽して、『愛と平和』をテーマにした劇をお届けしたいと思っています。



予告


次号はIAPGにある4つの音楽ユニットを紹介します。





創設者 稲森紀子より


そしてまた、この世は、神という最高の芸術家が描く、アートだと思います。だから、宇宙の星ぼしはあんなに美しく、深海の魚たちもため息が出るほど美しいのではないでしょうか。

この世界は、神様が描いた壮大なジグソーパズルのようだとも思います。そのワンピースワンピースが私たち一人ひとりであって、どれひとつ欠けても神様の作品は完成しないということです。

生まれて来なかったほうがよかったなんて人は、誰ひとりいないということです。存在しているということは、神様が必要としているということです。

稲森紀子「愛と平和の祈り」メッセージ集より





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